30代後半の患者さん、2週間前くらいから両眼の奥が痛く、疲れやすい、眼を細めているほうが楽との主訴です。市販のピントを合わせる目薬を使用しても改善しないとことで、いろいろ検査してデータを見ると遠方は裸眼でも運転に困ることのない視力が出ていますが、手元を見るときは負担がかかっているようでした。仕事は6~8時間程度手元の細かいものをみていることが多いとのことでした。
遠くがよく見える方は、遠視といってピントが網膜よりも後ろにある状態か、正視といって網膜上にある可能性が高いです。若いうちは眼の筋肉が強く気づきにくいですが、物をみるときは負担がかかっています。特に手元に近づければ近づけるほど眼に負担がかかります。
もう老眼かな?とその患者さんは気にされていましたが、眼の筋肉の衰え、水晶体が段々と弾力性がなくなってくるのは誰でも起こりえます。また比較的若いうちから起こる場合もあると思います。ややこしいですが、もともと手元にピントが合いやすい近視の方は、衰えてきていても遠視や正視の人よりは気が付きにくいと思います。
患者さんには、手元用の眼鏡をトライしてもらい大分楽になったような感じがするといってもらえたので処方箋をおだししました。仕事中は眼鏡を常用してもらい20~30分おきくらいに遠方をみて数分休憩してもらうようアドバイスをさせてもらい、これで症状が軽減してくれると嬉しいです。